AWSとは?AWS認定講師が解説
AWSとは?どのような特徴やメリットがあるのか?おさえておきたい代表的なサービスは?
などなど、トレノケートのAWS認定講師が分かりやすく解説します。
※情報は2024年9月時点のものです。
AWSとは
AWS(Amazon Web Services、アマゾン ウェブ サービス)は、Amazon Web Services, Inc.が提供するクラウドコンピューティングサービスです。
AWSの最大の特徴は、その豊富なサービスラインアップにあります。コンピューティング、ストレージ、データベースなどのインフラ技術から、機械学習、AI、データレイクと分析、IoTといった最新技術まで、多岐にわたるサービスを提供しており、幅広いニーズに対応可能です。
企業や個人は、必要な時に必要な分だけリソースを利用して、アプリケーションやウェブサービスを構築・運用できます。また、グローバルなインフラストラクチャ、高度なセキュリティ、そして活発で大規模なコミュニティの存在などもAWSの魅力です。
↑ページの先頭へ戻る
AWSなどの
クラウドサービスとオンプレミスとの違い
クラウドコンピューティングが登場するまでは、自社で物理的なデータセンターを構築したり、外部のデータセンターの一部をレンタルしてインフラストラクチャを構築していました。
クラウドコンピューティングが誕生したことにより、"インフラ"と言う表現ではクラウドか自前のデータセンターなのかを区別することができなくなってしまったので、クラウドコンピューティングと区別する用語として"オンプレミス"という言葉が用いられることになりました。
オンプレミス環境では、サーバーやネットワーク、ストレージ機器などのハードウェアを自前でデータセンター内のラックと呼ばれる箱に組み込んでいきます。
ハードウェアの異常を検知したり、故障してしまったらメーカーなどの保守サービスを利用して機材の交換などを手配したりする必要があります。また、多くのケースで3年や5年ごとにハードウェアの入れ替え作業が発生します。
一方、クラウドコンピューティングではハードウェアを自分たちで購入・設置する必要がなく、AWSが保有する環境を借りて使っています。定期的に行われる入れ替えやメンテナンスを自分たちで行う必要はありません。
↑ページの先頭へ戻る
AWSで何ができる?
AWSでは現在200を超えるサービスを提供しています。単にサーバーを借りるというだけではなく、サービスを組み合わせることで様々な要件に合わせることができます。代表的な利用例をいくつかご紹介します。
サーバー構築
Amazon EC2は、仮想マシン環境を提供します。OSとして、LinuxやWindows、MacOSなども選択できるため、現在オンプレミスで利用している大半のシステムはそのまま移行することができます。
また、自分たちでサーバーを構築することなくActive Directoryサーバーやファイルサーバーなどを構築できるサービスもあります。
データベース構築
Amazon RDSは、広く一般的に利用されているデータベース・ソフトウェアであるMySQL、PostgreSQL、MariaDB、SQL Server、Oracle、Db2のサーバーをAWSが管理運用してくれるサービスです。自分たちでサーバーの構築や管理運用を行う必要がないので、データベースを利用したアプリケーションの開発に注力できます。
また、それ以外にもシンプルなデータ(キーと値)を高速に扱うことができるAmazon DynamoDBやソーシャルの関係性や関連する商品を比較的簡単に探し出すことができるAmazon Neptuneなど用途に応じた様々なデータベースサービスが用意されています。
生成AI・機械学習
Amazon Bedrockを利用すると、Amazonが独自に開発した機械学習モデルだけではなく、高速かつ精度の高い回答を得ることができるAnthropic ClaudeやFacebookを運営するMeta社のLlamaなど様々なLLM(大規模言語モデル)の中から使いたいものを選んで自分たちのアプリケーションに生成 AI の仕組みを追加できます。
また、Amazon Sage Makerを利用すれば、工場の生産ライン上での不良品の検出やショッピングサイトなどでのなりすましアクセスによる不正購入を検出するなどの仕組みも作ることができます。
ハイブリッドクラウド
オンプレミス環境とAWS環境をVPN接続や専用線で接続することができます。クラウドへの移行が難しいシステムなどをそのまま残しながら部分的にクラウドへ移行することや、一時的な負荷増大が発生するタイミングだけクラウドを利用するといったハイブリッドな使い方ができます。
データ分析
データ分析に利用する膨大な量のデータをクラウド上に保存し、利用することができます。増え続けるデータも、Amazon S3であれば容量無制限の従量課金で保存できます。
上記以外にも、VDI(仮想デスクトップ)環境構築やIoT・オンラインゲーム・医療システムなど様々な分野で利用されています。
↑ページの先頭へ戻る
ビジネスにおけるAWSのメリット
クラウドのメリットとしてよく俊敏性が挙げられます。俊敏性は、「すばやく判断をする」や、「すばやく行動する」といった「すばやさ」として表現されます。
クラウドコンピューティングを利用することにより、インフラストラクチャやアプリケーションをまず構築して、実際に使った人からのフィードバックを得ながら試行錯誤を繰り返すことでより良いものにしていく。こうした進化するアーキテクチャを実現できます。
このようなチャレンジの中でビジネス面においても、俊敏性を活かし「まずやってみる」という決断を素早く行うことでビジネスチャンスを逃さない事が重要です。
ビジネス面でのメリットは、俊敏性だけではなくコスト面でもあります。
従来のオンプレミスを利用したシステム開発では、様々な機材を将来の予測をもとに購入して数年で減価償却する形でコストを支払っています。そのため、不要になったからといってサーバーなどを廃棄することが簡単にできません。
AWSではオンプレミスのように初期投資を必要とせず IT リソースを調達することが可能です。従量課金なので必要なときに、必要なだけ利用することが可能です。
これはまた同時に、撤退コストについてもほぼゼロになるともいえます。チャレンジした結果、見直しが必要となった場合でもすばやい判断が可能になります。
↑ページの先頭へ戻る
AWSの特徴とは
AWSは様々な業種業界領域で利用されています。では、なぜAWSが選ばれたのでしょうか。その理由を10個の特徴で考えていきます。
1. 初期費用ゼロ・低価格
AWSの利用に際しては、最低利用料金やベース料金といった料金は存在しません。利用した分だけ支払う従量課金です。
たとえば、Amazon EC2では、実際に起動していた時間に対して料金が計算されます。停止していた時間については支払う必要がありませんし、利用しないサーバーについては廃棄しても問題ありません。また、必要なときに必要な IT リソースを自分たちで入手して利用できるので、通常の IT のような初期投資が必要ありません。
2. 継続的な値下げ
AWSは、一般的な企業が導入するよりも遥かに膨大なサーバーやデータセンター設備などを継続的に増強しています。
豊富なリソース量や技術革新、あるいはサービス利用者の増大などによりAWS自体のコストダウンが継続的におこなわれることで利用者への提供価格の値下げが行われます。これは、新規に作成したリソースのみならず、すでに利用している既存リソースに対する値下げも行われています。
3. 予測からの開放
従来のオンプレミス環境では、サーバーなどのITリソースは必要な性能を検討し、購入して3年から5年程度でリプレイスしていきます。
これは、裏を返せばリプレイスのタイミングまで現在のリソースを過不足なく使い続ける必要があることを意味しています。性能や容量が足りなくなってしまってはシステムが正常に動作できないので、必要以上の投資を行うことが多くのケースでありました。
クラウドは、必要なときに必要な性能をすばやく入手することが可能です。また、一時的な負荷増加に応じて性能や台数を向上させることや、不要になったら減らすことが可能です。また、それらを需要の変化とともに自動的に行うことができます。これにより、無駄のない IT 投資ができます。
4. 俊敏性
従来のオンプレミス環境で何かを始めたいという場合、必要なITリソースを入手するために数週間から数ヶ月必要とするケースが多いです。その間に競合他社が始めてしまいビジネスチャンスを逃してしまう。ということも起きます。
AWSでは、ほんの数分で必要なITリソースを数クリックで入手することができるので、ビジネス判断をすばやく現実にすることができます。
5. 最新技術を利用可能
生成AIやビックデータ分析をはじめとする新しい技術も自分たちで構築すると多くの時間と労力が必要となります。AWSでは、すぐに利用可能なサービスとしてこうした最新技術なども提供しています。
また、AWSのサービスや機能の90%以上は利用者からのフィードバックによって実装されています。現在提供されていないものでもフィードバックをすることで開発される可能性もあります。
6. 即時にグローバル展開可能
AWSは現在34のリージョン(データセンターが存在する国や地域)でサービスを提供しており、一部の例外を除いてどこのリージョンを使うことも可能です。
日本国内においては、東京と大阪にリージョンが存在しているため、災害復旧を考慮した複数拠点によるインフラストラクチャ構築も可能です。
また、インフラストラクチャをテンプレートと呼ばれるテキストに記述することにより、東京リージョンで構築したものを大阪リージョンにまったく同じ構成の環境としてすばやく何度でも構築することも可能です。(2024年9月現在)
7. 開発速度の向上と属人性の排除
AWS Step Functions や Amazon EventBridgeを利用すると、イベント駆動アプリケーションをローコード・ノーコードで開発できます。コードを書かないことにより、誰もがメンテナンスし易いアプリケーションを構築することも容易です。
また、アプリケーションを自動的にビルドしたり、環境への展開を自動で行うことにより、属人性の排除に繋がるため誰がやっても同じ結果が得られる仕組みができます。
8. 運用負担の軽減と生産性の向上
AWSの多くのサービスは、サーバーレスやマネージドサービスで提供されています。システムを開発して運用していくとき、ハードウェアやサービスの運用に割く時間を減らせることにより、新しいことを始めたり改善の時間にあてることができます。これにより、エンジニア一人ひとりの時間あたりの生産性を上げる効果が見込めます。
9. 高いセキュリティを確保
AWSのセキュリティの基本は責任共有モデルです。AWSと利用者がともに自身の守るべき範疇を守ることで責任を果たしていくという考え方です。
そのうえで、AWSにはセキュリティを自動化させたりAI/MLを活用した対策ができるサービスも数多く取り揃えています。また、様々な第三者機関による認証を受けており、幅広い業界のコンプライアンス要件に対応しています。
10. 充実したサポート
AWSの使い方から、技術的な質問や相談など組織の規模に応じたサポートプランが用意されています。ビジネスプラン以上では、24時間365日の日本語によるサポートも受け付けています。
↑ページの先頭へ戻る
押さえておきたいAWSサービス
Amazon EC2
Amazon EC2は、各種サーバーや開発環境などコンピューティング環境を仮想マシンとして提供するサービスです。
Windows、各種Linux、MacOSから好きなOSを選択し、自分たちに必要なライブラリやミドルウェア、アプリケーションをセットアップして利用可能です。必要に応じてサーバーの性能をいつでも変更することができるので、必要なコンピューティング性能を手に入れることができます。
Amazon S3
Amazon S3は、容量無制限かつ低コストに利用できる仮想ストレージサービスです。インターネットから直接アクセスが可能なので、Web サーバーとしても利用できます。
また、保存されているデータが失われないことを示す耐久性は、99.999999999%(イレブンナイン)となっており、安心してデータを保存することができるストレージサービスです。容量無制限かつ、高耐久性を誇るストレージなので、バックアップデータの保存先としてもよく利用されています。
Amazon RDS
Amazon RDSは、MySQL・PostgreSQL・MariaDBという世界中で利用されることの多いオープンソースデータベースと、Microsoft SQL Server・Oracle Database・IBM Db2といった商用データベースサーバーを簡単に構築することができるサービスです。
また、マネージドサービスとして提供されているので、バックアップやアップデートといった運用作業はAWSが行います。これにより、価値の生みにくい重労働から開放されます。
Elastic Load Balancing
Elastic Load Balancingは、いわゆる負荷分散装置です。リクエストを一括で受け付けて複数のサーバーに処理を振り分けることができます。
Webアプリケーション用のApplication Load Balancerや、秒間数百万にも及ぶ大量のリクエストを処理できる Network Load Balancerなど4種類のロードバランサーが利用できます。
Amazon Rekognition
Amazon Rekognitionは、画像や動画のAI分析サービスです。
たとえば、画像に写っているものを判別して「車」や「猫」などのようにラベルを抽出することや、顔認証の仕組みなどを構築できます。あるいは、リアルタイムのカメラ映像を読み込み、道路標識を読み取るなどのテキスト認識もできます。
↑ページの先頭へ戻る
AWSとセキュリティ
前述のように、AWSのセキュリティは責任共有モデルが採用されています。物理的なデータセンターなどAWSクラウドを構成する仕組みについてはAWSが責任を持って対応しています。利用者は、AWSクラウド上に構築するものに対して責任を保つ必要があります。
代表的なセキュリティ上の考慮点を5点紹介します。
1. AWSアカウントのセキュリティ
AWSを操作するアカウントのセキュリティは利用者が確保する必要があります。パスワードを複雑なものにしたり、一定期間で変更するなどの対策があります。
また、AWSを操作する人やアプリケーションごとにユーザーを用意し、最小権限の原則に基づき必要な権限だけを与えます。
2. 保存データのセキュリティ
AWSでデータを保存する際にサーバーサイドの暗号化を施すことができます。サーバーサイド暗号化を行うことで、AWS側でなにかトラブルが発生したとしてもデータを読み出されることがなくなります。
また、暗号データを復号する鍵についても、アクセス制御をかけることで適切なクライアントのみがデータを読みだせる仕組みが作れます。
3. 通信中のデータのセキュリティ
AWS上に構築したアプリケーションとクライアントの通信が暗号化されていない場合、データを盗み撮りすることは比較的容易です。
AWS Certificate Managerなどサーバー証明書を発行してくれる機関から証明書を入手し、通信の暗号化を行うことが必要です。
4. 脅威の検出
Amazon GuardDutyは、AWSの利用状況のログを機械学習によって分析して不審な行動を発見してくれるマネージドサービスです。たとえば、ユーザーの認証情報が乗っ取られていてそれに気が付かなかった場合、勝手に高額なサービスを利用されてしまうことも考えられます。
GuardDuty は、こうした普段とは違う行動などを検出してくれます。Amazon Inspectorを利用すると、構築したサーバーの中を定期的にスキャンして脆弱性の有無を診断してくれます。
5. ネットワークのセキュリティ
AWSはパブリック・クラウドですが、利用者の環境をすべてパブリックに公開させる必要はありません。通常のオンプレミス環境と同じように公開するネットワークの範囲は利用者側で制御することができます。
たとえば、ロードバランサーだけパブリックにアクセス可能にして、アプリケーションサーバーやデータベースサーバーは非公開ネットワークに構築するなどです。
↑ページの先頭へ戻る
AWSの利用料金について
AWSの料金は基本的に従量課金を採用しています。サービスによって計算方法が違いますが、料金表が公開されているので事前に必要なコストを計算することができます。
また、概算見積もりを計算できるWebアプリケーションも提供されています。(AWS Pricing Calculator)
従量課金が基本のAWSですが、費用を抑える仕組みも用意されています。
無料利用枠
AWSのいくつかのサービスには、一定の使用料までは料金が無料になる無料利用枠が用意されています。たとえば、Amazon EC2は新規のAWSアカウントでは特定のインスタンスタイプが750時間/月分無料になります。
Saving Plans(リザーブドインスタンス)
Amazon EC2 や Lambdaなどコンピューティングリソースでは、一定量の使用を条件にコストを大幅にダウンさせる仕組みとしてSaving Plansやリザーブドインスタンスがあります。
サブスクリプション
Amazon GuardDuty や Amazon InspectorのようにAWSアカウントを作成した当初は動作していないサービスがあります。こうしたサービスは、利用を開始すると一定期間のトライアル期間の経過の後にコストが発生します。
↑ページの先頭へ戻る
AWS導入のポイント
ポイント1. 既存資産の移行と7つのR
オンプレミスのシステムをAWSへ移行しようと決断するときはいつでしょうか?多くのケースで、データセンターやハードウェア保守の契約期限などのイベントをもとに始めることが多いのではないでしょうか。このようなケースでは、移行に費やせる時間が短いことが多いのでAmazon EC2に載せ替える「リフト&シフト」方式が採用されることが多いです。
移行に際しては、すべてのオンプレミス資産を移行させるのではなく、何を移行するべきで何を残すべきかを検討する必要があります。たとえば、勤怠管理システムなどはSaaSサービスに移行することでインフラだけではなくアプリケーションについても運用が不要になるケースがあります。
1. Rehost(リフト&シフト)
OSやアプリケーションを変更せずそのまま移行する方法です。たとえば、オンプレミスサーバーをそのままEC2インスタンスに載せ替えます。
2. Replatform(リフト・ティンカー・シフト)
OSやミドルウェアをクラウドサービスのものに変更して移行する方法です。たとえば、データベース・サーバーをAmazon RDSに変更して利用することなどです。
3. Refactor(リファクタリング)
システムのアーキテクチャをクラウドネイティブに変更する方法です。サーバーレスやイベント駆動などクラウドならではのやり方にアプリケーション自体も作り変えます。
4. Relocate(再配置)
VMWareなど仮想環境をそのままクラウドへ移行する方法です。
5. Repurchase(再購入)
アプリケーションをSaaSサービスに乗り換える方法です。
6. Retain(保持)
現行のオンプレミスなどの環境でそのまま運用する方法です。ライセンスなど様々な要件でクラウドへ移行できないものや、クラウド移行による付加価値の向上に繋がりにくいものを対象とします。
7. Retire(リタイア)
現行のシステムを停止や廃止する方法です。他のシステムへの統廃合や見直した結果不要となったアプリケーションが対象です。
ポイント2. コスト最適化
前述したようにAWSは利用した分請求される従量課金です。不要なものを使わない、残さないことによってコストの無駄を省くことが重要です。例えば、いつか使うかもしれないといって、Amazon EC2の仮想マシンを残し続けるよりも、現状の環境をイメージとして残しておき、インスタンスは削除することにより残し続けるよりもコストを抑える事ができます。必要になった場合には、イメージからインスタンスを復元することができます。
ポイント3. セキュリティ
AWSクラウドを導入する際に考慮すべきポイントとして、セキュリティも忘れてはいけません。そもそも、クラウドを利用するということは第三者のデータセンターにデータを預けることになります。自社のコンプライアンスやガバナンスと適合しているのかを確認することが重要です。
また、業界などによっては独自に定められたコンプライアンス要件を満たす必要がある場合も考えられます。
悪意のある攻撃から身を守ることも必要になります。たとえば、ネットワークの防御でいえばファイアーウォールなどのルールはどうするのかを検討する必要があります。また、パブリックに公開されるアプリケーションにおいては、攻撃的なリクエストから守るWAF(Webアプリケーション・ファイアーウォール)の導入を検討します。
データに対するセキュリティは、アクセス権限の確認が重要です。不要な相手に不必要な権限を付与するべきでは有りません。
ポイント4. 教育と人材育成
AWSクラウドを効果的に導入し、最大限に活用するためには、組織内の人材育成が不可欠です。以下の点に注目して教育プランを立てることが重要です
技術スキルの向上
・定期的な専門教育の受講
・AWS 認定資格の取得支援
・ハンズオントレーニング
学習環境の整備
・社内勉強会の開催
・コミュニティへの参加支援
↑ページの先頭へ戻る
AWS認定資格について
AWSについての知識やスキルを深めるには、資格に挑戦するのもおすすめです。AWSには、様々なレベルと専門分野に応じた認定資格があります。主要な認定資格をいくつかご紹介します。
1. Foundational Level
AWSクラウドの基礎的な理解を目的とした知識ベースの認定です。
AWS Certified Cloud Practitioner
AWSの基本的な知識とメリットを理解していることを証明する資格です。クラウドの基本概念やAWSのサービスについて学びます。ITの初心者やビジネス職の方に適しています。
AWS Certified AI Practitioner(ベータ版)
人工知能(AI)、機械学習(ML)、生成AIの概念とユースケースに関する需要の高い知識を実証します。
2. Associate Level
AWSの知識とスキルを証明し、AWSクラウドのプロフェッショナルとしての信頼性を構築するロールベースの認定です。事前の経験や知識に関しては、「クラウドや豊富なオンプレミスでのIT経験があることが望ましい」とされています。
AWS Certified Solutions Architect - Associate
AWS上でのシステム設計に関する知識を証明する資格です。設計のベストプラクティスやAWSのサービスを活用したソリューションの構築方法を学びます。
AWS Certified Developer - Associate
アプリケーションの開発、最適化、パッケージ化、デプロイ、CI/CDワークフローの使用、およびアプリケーション問題の特定と解決におけるスキルと知識を実証します。
AWS Certified SysOps Administrator - Associate
AWS上でのシステム運用に関する知識を証明する資格です。運用管理やモニタリング、セキュリティのベストプラクティスを学びます。
3. Professional Level
AWS上で安全かつ最適化された最新のアプリケーションを設計し、プロセスを自動化するために必要な高度なスキルと知識を証明するロールベースの認定です。事前の経験や知識に関しては、「2年以上のAWSクラウドの経験があることが望ましい」とされています。
AWS Certified Solutions Architect - Professional
より高度なシステム設計に関する知識を証明する資格です。複雑なAWS環境での設計やデプロイの方法を学びます。
AWS Certified DevOps Engineer - Professional
DevOpsのベストプラクティスをAWS上で実践するための知識を証明する資格です。CI/CDパイプラインの構築や自動化の方法を学びます。
4. Specialty Level
専門分野をより深く掘り下げてスキルを習得したい方向けの資格です。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty
幅広いAWSのサービスに対応するネットワークアーキテクチャの設計と維持に関する専門知識を証明する資格です。ネットワークアーキテクチャの設計や実装方法を学びます。
AWS Certified Machine Learning - Specialty
AWSでの機械学習(ML)モデルの構築、トレーニング、チューニングおよびデプロイに関する専門知識を証明する資格です。
AWS Certified Security - Specialty
AWS上でのセキュリティに関する知識を証明する資格です。セキュリティのベストプラクティスやコンプライアンスの方法を学びます。
↑ページの先頭へ戻る
AWSに関するよくある質問
AWSの利用に際して不明な点はAWSのサポートに相談できます。
また、よくある質問については、AWSのサイトでも公開されています。AWSからの直接の解答ではありませんが、コミュニティに対して質問するフォーラムも用意されています。
↑ページの先頭へ戻る
AWS入門として押さえておきたい用語
リージョン
AWSの物理的なデータセンターが集約している地域のことを指します。全世界で33箇所存在しており、日本国内には、東京リージョンと大阪リージョンがあります。(2024年9月現在)
アベイラビリティゾーン
1つ以上のデータセンターの集合のことをアベイラビリティゾーンと呼びます。AZと略されることもあります。
リージョンは、原則3つ以上のアベイラビリティゾーンで構成されます。リージョン内の各アベイラビリティゾーンは、地域的な災害(地震や火事、水害など)による障害が他のアベイラビリティゾーンに影響しないように独立したネットワークや電源設備を有しており、地理的にも数キロから数十キロ離れた場所に構築されています。
マルチAZ
複数のアベイラビリティゾーンを利用してAWSのリソースを配置することをマルチAZと呼びます。高可用性の実現のためには、少なくとも2つ以上のアベイラビリティゾーンを利用してAWSリソースを配置します。
インスタンス
Amazon EC2や、Amazon RDSなどのサービスで作成されるサーバーリソースのことをインスタンスと呼びます。
リソース
AWSのサービスで作成されるインスタンスなどのことをリソースと呼びます。
↑ページの先頭へ戻る
【 AWS研修を多数実施 】
AWSの知識習得はトレノケート
トレノケートのAWS認定トレーニングではAWS初心者向けの研修や、AWS認定資格を目指す人向けの研修をご提供し、皆様のAWS知識修得のサポートをいたします。
累計受講者数36,000人以上!
AWSも認める世界最高水準の品質
トレノケートはAWS認定トレーニングパートナー(Advanced)です。日本のAWSトレーニングの先駆けとして、2013年より10年以上AWS認定トレーニングを提供し、毎年多くのお客様にご受講いただいています。
AWSより各種アワードも受賞しております。
- AWS Training Partner Award Global 2022・2023 受賞(※2022年から2年連続)
- AWS Authorized Instructor Award 2018-2020・2023 受賞(山下)(※3年連続受賞で殿堂入り後、2023年度対象へ)
- AWS Authorized Instructor Award 2021 受賞(髙山)
- AWS Authorized Instructor Award 3位以内 2023(山下、髙山、難波)、2022(海老原)、2021(三浦、海老原)
AWS認定インストラクターによる
実践的なAWS研修
AWS社の厳格なテクニカルスキル及びティーチングスキルチェックに合格した認定トレーナーがコースを担当します。
入門から応用、資格対策まで、
幅広いラインアップ
AWSを初めて学ぶ方も着実にステップアップ出来る研修をご用意しています。入門から応用、資格対策まで幅広いラインアップを取り揃えております。
座学中心の研修で、AWSを初めて学ぶ方や、営業などで提案に関わる方におすすめです。「AWS Certified Cloud Practitioner」資格取得を目指す方の基礎知識修得にも最適です。
実機演習が中心の研修です。仕事で構築作業を行う方や、シナリオベースの演習を通じて、実際に手を動かしながら各サービスの特徴を学びたい方におすすめのAWS研修です。
生成AIの基礎から応用まで包括的に学びたい上級者向けのコースです。実際のプロジェクトで生成AIを活用したい方、生成AIのアーキテクチャパターンについて深く理解したい方にもオススメです。
↑ページの先頭へ戻る
著者情報について
AWS認定インストラクター(AAI Champion)
髙山 裕司(たかやま ゆうじ)
独立系SIerにて、約10年間に渡りシステムの設計・開発や運用等を経験したあと、外資系ソフトウェアメーカーにおいてソフトウェア製品のリードエンジニアやプロダクトマネジャーに従事。現職では、AWS認定インストラクターとして幅広いトレーニングを担当する。AWS Authorized Instructor Champion Best Numbers for Class Delivery and Students Trained 2021 において1位を受賞のほか、AWS Authorized Instructor 2023 Best Course Delivery Coverage 部門で3位になる。
AWS認定インストラクター(AAI Champion)
山下 光洋(やました みつひろ)
AWS認定インストラクターとしてAWS認定コースを実施。毎年1,500名以上に受講いただいている。2021からJapan AWS Top Engineersなどに選出、AWS認定インストラクターアワード2018、2019、2020を日本で唯一受賞(3年連続受賞につき殿堂入り)。その後、2023年までは審査員特別賞として参画。AWS Authorized Instructor 2023において改めて、Best Course Delivery Coverage で1位を受賞のほか、Best Instructor CSAT でも2位となる。
AWS認定インストラクター(AAI)
久保玉井 純(くぼたまい じゅん)
社内SEとして学園グループ内のインフラ・ITシステムの管理業務に従事。2018年に保有するオンプレミス機器をAWSへリフトアップ後、教育部門へ異動。ネットワーク、セキュリティ、AWSなどインフラ系科目を担当。特に実践的な授業内容を得意とし基本情報技術者試験などの国家試験や、LinuCやCompTIAなどのベンダーニュートラルな資格試験で多数の合格者を輩出。(合格率20%台のLinuC合格率を80%までに大幅向上の事例あり)
↑ページの先頭へ戻る