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動画活用による「自律学習」への進化
SCSKとトレノケートが「共創」した、新しい新入社員研修の形とは

SCSK株式会社 事例紹介

(公開日:2026年5月13日)

お客様概要

会社名 SCSK株式会社
会社概要 「2030年共創ITカンパニー」の実現に向け、先進デジタル技術を最大限に活用しながら、企業のDX推進や社会課題の解決をリードする総合ITサービス企業。
事業内容 コンサルティングから、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、IT ハード・ソフト販売、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)まで、ビジネスに必要なすべてのITサービス をフルラインアップで提供。
部署 人材戦略本部 専門性推進部
ミッション 社員一人ひとりの市場価値を最大化するため、事業戦略と連動した人材戦略に基づき、専門能力の向上や可視化を支援。社員の主体的な成長を促し、自律的な学びと実践を支援する育成の場を企画・推進する。

※組織名やご所属等は、取材日(2025年10月24日)時点の名称となります。

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今回お話をお伺いした方

後藤 佐和子 様

人材戦略本部 専門性推進部 / 部長
後藤 佐和子 様

山本 剛司 様

人材戦略本部 専門性推進部
山本 剛司 様

北平 萌葉 様

人材戦略本部 専門性推進部
北平 萌葉 様

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この事例のポイント

導入前の課題・背景

  • 採用人数増加と人材の多様化により、新入社員のスキル差が拡大している中で、ILT(講師主導型研修)のみでは全員が同じペースで学習していくため、習熟度に応じた学習の提供が困難。
  • 講師が学びを主導するILT形式では受講者が受け身姿勢になりやすく、新入社員の自律性の醸成に課題。
  • 人数増加に伴い複数クラスそれぞれに講師をアサインする必要があったが、講師の経験やマインドにより教育品質のばらつきが生じ、学習効果への影響が顕在化。

導入後の成果

  • 動画によるオンデマンド学習、進捗の可視化、個別フォローなどの自律学習への転換により、初学者は基礎を固め、上級者は応用を学ぶ環境を実現。
  • 新入社員が各自の状況に応じた学習を行う経験を経たことで、自律的な学習のきっかけに。
  • 講義を動画学習に変更したことで、教育品質の一定化と個々の状況の可視化が可能に。講師が各自へのフォローを適切なタイミングで行うことで、全体の学習効果が向上。

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【課題】このままでは学習効果が低下する
採用増と人材多様化がもたらした講師主導型研修(ILT)の壁。

まず、従来の新入社員研修に対してどのような課題をお持ちでしたか?

北平様

特に課題に感じていたことは、各個人のスキルや習熟度に応じた学習の提供が困難になっていた点です。採用人数そのものが増加していることに加え、それに伴い、文系・理系を問わず多様なバックグラウンドを持つ方が入社するようになりました。結果として、新入社員間でのITに関する知識や習熟度、スキル差が以前より大きくなっています。

山本様

IT未学習者の母数が増える一方で、学生のうちからキャリアを意識している層も増えています。その中で研修が画一的な講義スタイルの場合、個々の習熟度に適した学習機会を提供できません。基礎が十分でない層は理解が追い付かないまま進行することがあり、逆にIT経験者にとっては基礎部分が冗長に感じられます。こうした異なる理解度の社員へ、柔軟に対応する方法が必要だと考えていました。

また、弊社では社員一人一人が自分の成長課題に向き合い、持続的な成長への意欲を持ち続けて欲しいと考えており、その環境や仕組み作りにも取り組んでいます。それに対して、講師が学びを主導してくれる講義スタイルだけでは受講者が受け身になりがちで、自律性が育ちにくいという問題もありました。

スキル差やマインドセットに加え、運営面での課題もあったのでしょうか?

山本様

運営面での最大の課題は、教育品質のばらつきでした。人数増加に伴い複数の講師をアサインする必要がありましたが、講師の経験や指導スタイルによって学習効果に影響が出ていました。
実際にクラス別の理解度や日報のコメントを比較した際、特定のクラスだけ明確に理解度や講師評価が低いという結果が顕著に現れました。明らかに見過ごせない問題であり、今後もアサインされる講師の質に依存してしまう懸念が生じていました。この構造的な課題を解決するには、これまで通りの講師主導型研修からの転換が必要だと判断しました。

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【あるべき姿】単なるスキル習得ではない。
「成長実感」を「自信」へ変え、自律的な姿勢を確立する。

課題を踏まえ、皆様が考える「理想の研修完了状態」とはどのようなものでしょうか?

後藤様

即戦力とまでは言わなくとも、基礎的な業務を遂行可能なレベルにはなってほしい。それが現場目線での本音です。もう一つ、「仲間意識の醸成」もすごく大切にしています。長い年月を経ても、同期との絆は特別です。新入社員時代を一緒に過ごした仲間は、成長した後でも支えになるはずです。

山本様

基礎的なスキル習得はもちろん、さらに「自律的な学習姿勢」を身につけてもらいたいと思っています。会社は「学習の機会」を提供するだけで、それをどう活かすかは本人次第。また配属後は各組織で求められるスキルも多様化しているため、自ら必要なことを考え、学習しようとする姿勢が必要になってきます。
そのため、新入社員研修では単なる知識習得にとどまらず、「できるようになった」という成長実感を自信につなげてほしい。例え初学者であっても、その成功体験が、IT業界で働き続ける上での持続的な成長意欲になると信じています。

スキル、仲間意識、自律的な学習姿勢、そして成長実感。
その4点が重要ということですね。

山本様

はい。まずはIT全般の幅広い基礎スキルを習得する。その過程で自律性を身につけ、「仲間」と協働する力も養う。そして「成長実感」を得て、自信を持って現場へ羽ばたいていく。新入社員研修で経験したことを糧に、一人一人が自分の成長課題に向き合い、持続的な成長への意欲を持ち続けて欲しいと思います。

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新入社員研修のためだけではない。
全社的な「オンデマンド化」を見据えた戦略的決断。

そのゴールを達成するため、動画ベースの自律学習モデルを選ばれた理由を教えてください。

山本様

実は、新入社員研修に限らず、元々自律学習に向けたオンデマンド型の学習環境を検討していた背景があります。また、研修を受講する立場から動画によるオンデマンド研修の必要性を感じており、新たに新入社員研修担当として実施してみた課題感と合わせて本格的に検討を始めました。
その中でオンデマンド化が実現できればキャリア採用者向けやリスキリングなど、基礎から学びたい人への裾野を広げていけるのではないか。今回の新入社員研修の変革は、その大きな流れの第一歩でもありました。

集合研修主体から動画主体への変更というのは、特に貴社のような大規模な研修を行う企業にとって、かなり大きな決断だったのではないでしょうか。

北平様

本当に動画主体の研修が新入社員にとって役に立つのかは、正直なところ不安な面もありました。もし動画での学習が向かない人が多かった場合は、結果として全体の学習効果が低下する可能性もあるのではないか、とも考えていました。ですが、実際の結果を見ると、この方向で正しかったと感じています。

山本様

不安があったことは事実ではありますが、それよりも前述した課題への対応や新入社員研修全体としての学習効果、またその先のことを考えるとプラス面の方が大きいと考えていました。動画主体にすることで、理解が不十分な箇所を繰り返し学習することができるようになり、習熟レベルが高く、進捗が早い人向けにはオプションコンテンツや追加演習の提供が可能となります。
また習熟レベルに応じた柔軟な対応が可能となれば、自律的に学習するという習慣のきっかけになるのではないか。さらに、講師の方が各受講者の状況をより把握しやすくなり、必要な人へのフォロー対応が可能となることで、全体としての学習効果の向上が期待できると考えたため、決断に至りました。

後藤様

こうした社内での検討や、自分のペースで学ばせたいという思いから動画講義を軸に決め、トレノケートさんにもそうした方向での提案をいただくようにお願いしました。

その中で、トレノケートの対応はいかがでしたか?

後藤様

前向きな反応をいただけました。弊社の新入社員研修を実施いただいてきた実績はありましたが、今回はこれまでとは根本的に考え方を変える必要があり、チャレンジングな取り組みとなります。それでも真摯に受け止めていただけ、その後も最善を模索しながら粘り強く提案をして下さいました。

北平様

ご提案いただいた内容の中で特に魅力に感じたのは、弊社のニーズや状況に合わせたカリキュラムの柔軟なカスタマイズ性や、動画学習、演習環境、そして進捗状況や習熟度を可視化する仕組みなどです。またカリキュラムの構成や目的に関しても、丁寧に説明をいただけた点が印象的でした。
例えば、弊社ではクラウドを優先的に学ばせたいと考えてインフラ系カリキュラムを大幅に変更したのですが、その際に最終的にクラウドをしっかり理解させたいのであればオンプレミスの基本から入った方がいい、など、本当の目的に沿った提案をいただけ、心強かったです。

▲ 学習方法のコンセプト(トレノケート提案時資料より)

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「SCSKのためだけは求めない」。ベンダーに求めた、
真の「自律型人材育成」への変革と継続的な品質向上。

「走りながら作る」パートナーとして、トレノケートに期待したことは何ですか?

山本様

我々がお願いするにあたって、重要視したポイントがあります。それは「当社のためだけに提供することは求めていない」と明確にお伝えしたことです。

それは、どういう意図でしょうか?

山本様

当社のためだけに作られたソリューションでは、我々が想像する範囲での変革しか起こせないからです。我々が研修ベンダー様に期待するのは専門家としての客観的視点からの改善提案です。サービスとしての質向上は数多くの企業に提供する過程でこそ、上がっていくものと思っています。そのためには、「自社ビジネスとしてのサービス化を考えているか」が重要です。そうでなければ、継続的な品質改善やメンテナンスのために十分なリソースが割かれないからです。

非常に高度な戦略的視点ですね。

山本様

トレノケートさんの担当者や社長からも「社内でやりたいと考えていた」「後押しをしていただけた」というお話を伺えました。それならば、当社向けだけでなく、将来的なサービス向上や品質改善が本気で期待できる。そう思い、最終的に社内で推奨をさせていただきました。

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【成果】自律学習による学習効果の向上を実感。

実際に動画学習と個別フォローを組み合わせた研修を運営されて、成果はいかがでしたか?

北平様

IT未学習者など、ITの基礎部分に自信がない社員は、理解が足らない部分を自分のペースで何度も繰り返し学習でき、基礎力を向上させられたようです。逆に経験者は応用的なコンテンツや追加課題にチャレンジでき、習熟度に応じた柔軟な対応が可能となりました。
自分の状況に合わせて学習を進めていった経験を経たことで、自律的に学習するという習慣のきっかけとして欲しいという狙いは達成できたと思います。実際に、受講者アンケートでは、84.5%が「研修を通じて、自主的な学習習慣が身についた」と回答しています。

山本様

動画学習を主体としたことによる狙いはもう1つ、適切なタイミングでフォローを行えるようになることでした。講義を動画化することで進捗率が可視化されるだけでなく、講師が「教える」ことから「一人ひとりの進捗や理解度を確認し、フォローに徹する」体制へシフトできました。
フォローが必要な対象者を早期に発見し、個別サポートを提供できたことで、総合理解度確認テストの得点率の向上など、全体の学習効果の向上が実現できたと評価しています。体調不良で休んだ新入社員についても、各自でのリカバリーが可能になったことに加え、講師が「この日なら質問対応できます」と協力いただき、本当に助かりました。

受講者である新入社員の皆さんからの反応はいかがでしたか?

山本様

「豊富なコンテンツや充実したサポート体制があり、とても成長できた」「IT初学者だったが、講師の方が根気強く教えてくれて、なんとか最後まで研修を受けることができた」といった声が研修後のアンケートとして多数寄せられました。スキル差を吸収し、全体の底上げを実現できたと実感しています。
また日報からも、最初は「分からなくて辛い」というネガティブなコメントも見受けられていましたが、日を追うごとに「分かるようになってきて楽しくなってきた」、「成長を感じられている」というポジティブなコメントに変化していく様子が感じられました。

SCSK様でも運用や環境面など、さまざまな工夫をされたと伺いました。

山本様

はい。当社としても新たなチャレンジでもあったため企画・運営面含めて様々対応を検討しました。ネットワークの増強はもちろん、動画(インプット)と実践的な演習(アウトプット)を効果的に組み合わせる日程調整、自習用教材の拡充、日報による状況把握とつまずきポイントの情報発信、定期的なモチベーションアップメッセージなど、自律的に学んでもらうための環境整備にはかなり力を入れました。

研修が終わってからしばらくして数名の新入社員と話をした時に、配属先で必要となる資格に「一発で合格しました!」と笑顔で報告してくれたり、今年度から実施方法を大きく変えたという裏話をした際には「絶対この方が良かったと思います!」と言い切ってくれたり、といった反応を得られましたので、今回のチャレンジが確かな成果につながったことを実感し、心から嬉しく思いました。

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【次なる課題】自律性と適切な時間配分のバランスが
さらなる効果向上の鍵。変革は、改善のスタートライン。

素晴らしい成果が出た一方で、新たに見えてきた課題はありますか?

山本様

動画により理解不足な範囲を繰り返し学習できるようになったことで自律性の意識づけは十分に出来た反面、実技テストや総合演習の結果が伸び悩む層が例年より増加しました。
この要因は、カリキュラム単位で実施される理解度確認テストの結果が明確になることで理解することだけに注力してしまい、プログラミングをはじめとした演習に取り組む時間を確保できなかった受講生が一定数存在したためです。演習に必要となる学習時間も個々によって異なりますので、自律的な学習を促しつつ、限られた研修期間の中で、学習効果を最大化できる適切な時間配分に導くための工夫が来年に向けての課題です。

他に課題はありますか?

山本様

「質」の改善ですね。準備期間が短かったこともあり、動画の質はまだ改善の余地があります。ほかにも、大きく遅れてしまう受講者へのリカバリー策や、フォロー体制の費用対効果の見極めなど、運営面での課題は多くあります。ただし、新たなチャレンジには課題はつきものですし、今までは潜在的に眠っていた課題が顕在化することで対策を検討できるようになるため、今後の進化に向けて前向きにとらえています。

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変化に対応できる人材の育成。新入社員研修から、
全社の人材戦略、そして社会課題の解決へ。

今後、SCSKとして人材育成をどのように発展させていきたいですか?

後藤様

特にIT業界は市場の変化も早く、当社の事業も多様化しています。そうした環境の変化にスピーディに対応できるよう、迅速かつ柔軟な教育機会の提供や、社員が自律的に学び続けられる仕組みの強化が必要です。

山本様

新入社員研修においては基礎を習得することはもちろん、技術の変化に対応できる応用力を育成したいです。学習すべき内容は業界動向や社内ニーズにより変化するものだと思いますが、「特定技術そのもの」 だけではなく、「技術を学ぶための思考法や概念理解」 を含めた応用力を身につけ、変化に柔軟に対応できる人材を育成できればと思っています。

将来的には、新入社員研修だけでなくリスキリング向けやキャリア採用者向けに、オンデマンドでいつでも学習できる環境を整備したいです。そして、当社社員に留まらず、IT業界を目指す学生や転職希望者向けにも展開し、「IT人材不足」という社会課題の解決にも貢献できればと考えています。

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「共にチャレンジ」できる心強さと、
「客観的視点」への次なる期待

最後に、研修ベンダーとしてのトレノケートへの評価と、今後の期待をお聞かせください。

後藤様

今回の「動画化」というチャレンジングな当社方針に対し、当初より真摯な姿勢でご対応いただき、「共にチャレンジしていただける会社」として心強く感じました。トレノケート様の手厚いフォローや臨機応変な対応により、今期を無事に終えることができ、深く感謝しております。

山本様

当社方針へ賛同いただき、短期間での実現に感謝しています。日々の運営面での安定対応と不測の事態へのフレキシブルな対応も安心感がありました。
今後は、「質の向上」はもちろんのこと、「研修ベンダーとしての客観的視点」からの、より踏み込んだ提案を期待しています。未来を見据えた新入社員研修の「あるべき姿」に向けて、そして"その先"にある、その時代に合わせた最も効果的な育成手法とその活用を、一緒に模索していければと思っております。

貴重なお話をありがとうございました。

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